都市と姉と

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「今日はありがとうございました」 そろそろ見回りに行かないといけないため、私とライルは玄関に向かっていた 「いつでも来てね」 「また明日ね~」 アドリード姉弟に見送られて私たちは街を歩き出した 「ユノさんとどこに行ったんだ?」 「いろいろ行ったよ。靴とか服とか見たんだけど…あの店とか」 そう言って見て回った店のうちの一件を指差した もらったブレスレットが街灯に反射してきらりと光る 「ルリ…そのブレスレットどうしたんだ?」 「あぁ…ユノさんがつき合ってくれたお礼にってくれたの」 「へぇ…いいじゃないか。似合ってる」 「ほ、本当!?」 ライルに言われた瞬間顔が熱くなった 「嘘は言わない」 「あ、ありがとう…」 なんだか恥ずかしくなってきた 「わ、私帰るねっ!また明日!!」 そう言って魔法陣を描いた紙を取り出し、急いで家に帰った 「俺、なんか変なこと言ったか…?」 ――――――――――――――― 「姉さん、次はいつ行くの?」 「ん~…3日くらい家にいようかしら」 「次はどこに?」 「カルティエにでも行こうかと…」 「カルティエなんて何十回も行ってるじゃん」 「近くに行ってみたい町があるのよ」 「ふ~ん……」
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