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しかし事実、翌年の1913年にはヒトラーはウィーンを離れ、ドイツへと移住する。その後ヒトラーはドイツ内で徐々に勢力を拡大し、1921年にはナチ党党首に、やがて1933年には第一党党首としてドイツの首相に就任する。そして1938年にはオーストリアを併合し、ハプスブルク家の財宝もろとも「ロンギヌスの槍」を当時ナチスの大本営が置かれたニューンベルクに持ち帰るのである。そして翌年の1939年、ナチスは電撃的にポーランドに侵攻し、第二次世界大戦の口火を切って落とす。
その後ヒトラーは快進撃を続けるが、ロシアへの進軍で致命的な敗北を喫する。そして1945年4月30日午後2時10分、米軍のウォルター・ウィリアム・ホーン中尉が「ロンギヌスの槍」を保管していたニューンベルクの教会に踏み込み、槍を再び奪還、ヒトラーは「ロンギヌスの槍」を失うことになる。
ヒトラーがベルリンの地下壕で拳銃自殺したのは、それからわずか80分後のことである。
そして現在、米軍によって奪還された「ロンギヌスの槍」は再びハプスブルク家へと戻されたとされているが、一説によれば、実は米軍によって奪還されたのはレプリカの槍であり、
本物の槍はヒムラーによって南米、もしくは南極へと運ばれたとも言われている。
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