ハッピーバレンタイン

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 「お前が、何を聞いたのか知らないけど…それ勘違いだよ。明美には悪かったけど、俺断ったから。」  「えっ…」紗江が放心した表情を浮かべる。  「だっだって二人抱き合って…」  「あれは、明美が抱きついてきたんだよ!」慌てて孝が言う。  「で、でも…だって…」紗江がうろたえる。  「紗江…信じて貰えないかもしれないけど、俺は本気でお前の事が好きなんだ!」孝が紗江の肩を掴んで目を見つめる。  「まだ…俺のほうがお前より小さくて、あの時の約束は、半分まだ達成出来て無いけど、俺が…俺がお前を守るから!」孝が紗江を抱きしめる。  「紗江…俺と付き合ってくれ。」  「た、孝…で、でも…私なんか可愛く無いし。」  「俺にとっては一番の可愛い女の子だよ。」  「し、身長だって高いし…」  「自慢してるのかよ…もう、そんな事気にしね~よ。」  「だって料理もできなくて…全然女の子っぽく無いし…」  「俺は、今のままのお前が好きなんだ。」  「だって…だって…」  「紗江!」孝が、強い口調で紗江の言葉を遮った。抱きしめていた手を伸ばしまた紗江を見つめる。  「紗江、好きだ…俺と付き合ってくれ」
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