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行き先は決まった。
向かう遊園地は、僕たちがいる街の中でも一番規模がデカい。
そう。
ここが僕と君との最初の思い出―――――
駅前から電車乗り間も無くして遊園地に着いた。
はしゃぐみゆは真っ先に電車を降りた。
「やっと着いたね」
「にしてもデート日和って感じな天気だな」
「きっと天気も私たちの初デートを祝ってるんだよ」
「そうだったら俺たちすごい存在じゃね?」
「私と幸だよ?すごいに決まってるじゃん」
そう言いながらもみうのテンションは高まっていく。
その側で何がすごいのか必死に考える僕。
そんなに必死になることでもないことを考え過ぎてたせいか、みうの声に全く気づいていなかった。
「ねぇってば!!」
「え?何?」
「もう!人の話はちゃんと聞いてよね」
「悪い悪い。で、何だった?」
「ゆきって絶叫系は大丈夫?」
「余裕な人だよ。余裕が余るぐらい余裕」
「余裕が余るって…」
「そういうみうは?」
「私は苦手かなぁ」
今の言葉を数時間後のあなたに聞かせてあげたいよ。
それに今思えば、苦手って言いながら笑ってたっけ。
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