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「ならゆきは今日から私の彼氏ね♪」
「よろしく。俺の彼女さん」
「照れるじゃん。そうだ!せっかくだから明日デートしよっか。10時に駅前集合ね。遅れたらデート代全部ゆき持ちだから」
しばらく動作停止。
再度ゆっくり時間を確認する。
時刻は9時3分。
あんなに眠かったのに、今は覚めるのに時間がかからなかった。
あれだけ不機嫌だったのも忘れるほど。
「これって……ヤバいよな」
もちろんヤバいに決まってる。
今日は僕とみゆの初デート。
初めから遅刻なんてさい先が悪い。
もちろんこの日の朝が、目覚し以上に騒がしかったのは言うまでもなかった。
「あ゛ーマジでヤバい!!何で起きなかったんだよ…」
後悔先立たずとはよく言ったもんだ。
今さら悔いても仕方ないことぐらい分かってる。
でもね、人間って追いつめられた方がよく動くもんなんだ。
起きて今日何の日か気づく。
そして事態のヤバさに気づく。
ここまでに10分。
そこから動き始めて準備完了までに20分かかった。
時刻は9時30分
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