第 1 章

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やっとのことで休憩と思いきや、それを見計らったのように電車は到着。 「タイミング良すぎじゃんかよ」 いや、元を辿れば寝坊する自分が悪い。 うだうだ言っても、乗らなきゃ遅刻は確定。 重い腰を上げて、僕は電車へと乗り込んだ。 電車に乗ること数分――― 目的地に近づくに連れて、緊張と興奮が高まってくる。 『どこ行こうか…遊園地か?いや映画館もありか…』 ワンテンポ遅い緊張と興奮は、時間を忘れさせた。 気が付くと、もう一駅前まで近づいていた。 『あ゛ーもう着いてから話して決めればいいか。今は急がないと』 焦ってる今決めてもしょうがない。 「善は急げだ」 なんか使い方が違う気がするが、急いでる今はそんな間違いにも気がつかない。 待ち合わせ時間まで後数分。 「これなら余裕で間に合う!」 最後のスパートをかけ、一気に階段を駈け登る。 眩しい太陽の光に、目を細めながらも必死に探したんだ。 そしてすぐに見つけたよ? だって君は、周りより断然輝いていたから。 そして君の名前を呼んだんだ。 この時も…あの時も… 「みゆー!!」  
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