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私の場合は…
あの頃
確か着ていたのが長袖だったので秋か…初夏に近い気がする。
とても暑かった。
寝転がっていると某が私の首に足をかけ、頭を蹴り飛ばした。
三歳くらいか…子供の骨は軟らかいので私の首は、首を真横に傾げた格好になった。それに気がつかないまま
首が痛いなぁ、なんて思いながらも保育園に行き、暫くすると保育園の先生が私の首の異変に気付いたのか母親を呼び出した。
「あ、お母さん!!」親が来ると無条件に嬉しくなる私。
「Sちゃん、きたでー。」若干よそ行きの声をする母。
お母さんが、先生と何やら話している。
つまんないなー…と、ケンケンパをしたりタイヤのとび馬をしていると
「Sちゃん帰ろう?」と呼ばれた。
駆け寄りながら私は正直に
「実はお母さん、あんなぁ、朝から首が痛いんだけど…。」
その時の母の顔を忘れられない。
酷く青ざめたようだった。
「S!!いつからなの!?」
「だ…だから、朝から…」
「きんさい!!直ぐに病院行くで!!」
手首をきゅうっとキツく握りしめられ、車に乗せられた。
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