意識の狭間

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  言葉を失い、世界を見る事も無かった。   笑う事、泣く事、怒る事も無かった。   笑えば、ヘラヘラするなと殴られ。   泣けば、男たるもの泣くとは何事だと殴られ。   怒れば、殴られ、蔵に閉じ込められた。   ならば、笑わなければいい。   ならば、泣かなければいい。   ならば、怒らなければいい。   感情などいらない。 自我などいらない。   そう、思い、捨てた。      
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