episode 1-one-

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ふと横をみると妹もスゥスゥと寝息をたてている。 俺は起こさないようそっと妹の頭を撫でた。     薄暗闇のなかでも鮮やかに浮かび上がる、この金髪こそが両親の喧嘩の原因だった。   毛布をかけ直し、そうっとベッドの外へでる。布団のそとはヒンヤリと寒かった。   ゆっくりと音を立てないように階段を下りて、真っ先に無人のリビングのテーブルへ行く。 そこにはパックに入ったままの惣菜と一枚の紙。   まさとへ と書かれた手紙には妹のことは一言も触れていない。   まるで子供は一人だけだとでもいうように。  
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