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その手紙を読み終わると、クシャクシャに丸めて捨てた。
破り捨てたいところだがその音で妹を起こすかもしれないと心配だったのだ。
テーブルの惣菜は一応二人分あったようだが、用意されていたお皿もフォークも一人分しかなかった。
そこに志津乃の分のお皿とフォークを用意していると
起きたらしい志津乃が眠たそうに目を擦りながらリビングへと入ってきた。
「しのちゃん、おはよう」
「おはよう…おなかすいた」
「じゃあごはんにしよっか?」
「うん!」
いそいそとパックを開け、飲み物を用意して二人で食べる。
俺たちはこの歳の子供にしては遥かによくできていたと思う。
食事の話題は今はやりのアニメやキャラクターの話。先生の話や美味しかった給食の話。
いつも二人きりの食事だが話題は絶えることはなかった。
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