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俺がこの毒殺を選んだのには理由がある。
自分の手を汚すことなくでき、俺の場合、比較的簡単に入手が出来て、事件性が見つかりにくいということだ。
なおかつ。
―――誰にでも効く毒ではないという点にある。
まず私はある程度耐性を持ってる、少なくともこの致死量ギリギリのデザートでは死なないぐらいには。
そして、数十人に一人くらいの割合で同じような人間がいる。
つまりはどっちのデザートにも毒はあり彼女には、生きるチャンスがある。それは体質で、彼女が耐えられるかどうかはまさしく運。
それは俺の弱さとも言える。
最後の最後で不確かな方法をとったのは。
この幸せそうな彼女を殺すのが少しためらったからだ。
――――もし。
彼女が生き残るようならば、大人しく身をひこう。
そうして。
最後の晩餐は以外な結末を迎える。
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