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ズキ―…
コイツに聞いたアタシが馬鹿だった…
「う、うるさい!そんな事…分かってる……」
分かってる…
自分が臆病になっている事ぐらい…
「今はおかしいけどその内まともになるんじゃない?」
「……はッ?」
何言ってんだコイツは…
さっきと逆の事言ってないか?
「今は恐いかもしれねぇけどその内『恐い』が『嬉しい』に変わると思うよ…人間、生きていればきっと本気に恋をしてしまう程の相手に会えるんだってさ。今はまだ出会えてねぇだけ…別に今無理しなくてもいつかは恋するんだよ」
……何て言うか…めちゃくちゃな理屈だな…
「じゃあ、あんたもいつか恋をするのか……?」
「……僕はきっと辛い恋しか出来ないだろうけどね……」
「ふ~ん……」
あッそうか!
コイツは先生だし佐々田は生徒だからなぁ~…
色々と大変だよなッ
「今が楽しければいいんだよ」
「プッ…それが先生の言う言葉かよッ!」
「いいんだよ…青春しなきゃ損だろ?」
「クッ……アハハハ!あんたが青春だって!?に、似合わねぇ――……」
あ~……腹が痛ぇ~……
「笑いすぎだよ(黒笑)」
「すみませんでした」
やっぱコイツ恐ッ……
でも案外コイツは良い奴なのかも……
コイツに話して良かったかもしれない……
「あんたがいきなり慌てるからてっきり怪しい本かと思ったんだけどなぁ~……」
「僕がエロ本なんかその辺に置くわけないよ。ちゃんと隠してるに決まってんじゃん」
「誰がエロ本って言った!
…ってお前そんな本持って来てんのォ!?」
「男なら仕方ないよ」
「教師を辞めて下さい。むしろ死んで下さい」
「死ねは酷いんじゃないかな?」
「黙れ、変態教師」
「誰が変態教師だって?」
「何でもゴザイマセン…」
前言撤回…
コイツは良い奴ではない!
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