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「ッてそーいえば何で、ここにいるんだよ!?」
忘れてた…ここは立ち入り禁止のはず……
何で先生が入れるんだ?
「そんなの簡単な事だよ。僕は先生だから屋上の鍵を手に入れるのなんて朝飯前だし」
「あッ……そうか……」
そういえばコイツ先生だったな…
当たり前か………
と妙に納得してしまった
「そーいう君は何で此処にいるんだ?」
「ギクッ…そ、それは…」
ヤバ…合鍵を作ってました、なんて言えねぇし……
「タマタマ開イテタカラ」
「何でカタコト?それに…何でたまたまこんなとこにいるんだよ?」
「……天カラノ、オ告ゲデ…」
「だから何でカタコト??まぁ…そんなのはどっちでもいい」
どっちでもいいって…
お前が聞いてきたんじゃん!!
「君って3年の葉月憂でしょ?」
「なッ!?何で知って…」
「だって君って有名だし…女なのにカッコイイから女子にモテるって」
「は、はぁ……」
アタシッてそんなに有名なのッ!?
あ~…もう…顔とか知られたら誤魔化し出来ないじゃん!!
「誰にも話したりしねぇし、今日の事は忘れるからそれでいいだろ?」
早く教室に戻りてぇ…
ここにいるとアタシの精神がもたねぇよ……
アタシはただその場を去りたいという考えで押し潰されていた
「そんなの信じられるわけないでしょ?」
ホへ?それって…見逃してくれないわけ?
「な、なんでだよッ!?」
「僕、君の事名前と顔しか知らないし。そんな奴を信じられる程僕はマヌケじゃないよ。それに君だって逆の立場だったら僕を信じられるわけ?」
ぅ゛……おっしゃるとおりです…
「…じゃあどうすればいいんだよ……」
「そうだなぁ~…じゃぁ『キーンコーンカーンコーン』
タイミングが悪く授業の終わりを告げるチャイムが鳴った
「あ~ぁ~授業終わっちゃったね。じゃぁ放課後必ず生物準備室に来てくださいね。
絶対に来・て・ね」
恐ッ!?
絶対コイツ黒いッ!!コイツには逆らわないとこ…
そう感じずにはいられない……
笑顔をしていた……
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