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「ハッ…此処に国王様……」
大将軍と呼ばれる男は、九鳳の前にゆっくり現われると九鳳は鋭い視線を向け命令した。
「大将軍…偵察部隊の調査を元に賊討伐部隊を編成し戦に備えよ……」
「ハッ…承知しました…すぐに準備をさせます……」
大将軍は九鳳に軍礼をすると、軍師と思わしき人物と一緒に戦の準備に取り掛かる為にその場を立ち去る。
そして九鳳は、全ての報告と命令を終えるとおもむろに玉座から立ち上がる。
「厳犀よ…我は疲れた暫し休む……
後の事は任せた…何かあったらすぐに我に伝えよ……」
「はい国王様…後は某めが引き継ぎます……
ごゆっくりお休み下さい……」
厳犀は、九鳳に軍礼をすると後を引継ぎ、他の文官達を引き連れ独自に軍議を始めた。
「国王様は何を考えてるのやら…このままでは本当に民が国が駄目になってしまう……
なんとかしなければ…それで皆の意見を聞きたい……」
厳犀が、九鳳の愚痴を溢しながら文官達との軍議を始めた。
「厳犀様…今の現状を観る限り…我が軍だけでは到底間に合いません……」
「私も同じ意見です…他の同盟国にも書状を送り…救援を求めるのは如何かと……」
文官の二人から同盟国への援軍要請の話しが出ると、厳犀は少し表情険しくさせながら話し始めた。
「ウム…確かに我が軍だけでは無理でしょうな……
ですが…国王様が援軍要請を受け入れるかどうか…某は保障出来ませぬな……」
「うーん確かに…国王の事だから…我が軍だけで解決しようとするでしょうな……」
それぞれの思惑が渦巻く帝国本土の災難は続く。
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