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子供達も皆寝静まり、集落は久しぶりに落ち着きを取り戻していた。
そして、腕相撲で張り切り過ぎた君長は、自分の寝床で横になりながらカスミと話しをしていた。
「ふぅ…今日は疲れたの…久々にはしゃぎ過ぎたわい……」
その様子を、カスミは呆れながらも笑って流していた。
「もうお父さん…若く無いんだから無理はしないでね……」
「ハッハッハッ…カスミに心配されるようになったら…ワシも歳かの?」
「もうー知らないわよ……」
そして、集落が寝静まる頃、青龍は集落の裏にある龍仁山に一人で居た。
「ハァー…ムン…ダリャア……」
どうやら、己の武術を高める為に武芸の鍛練をして居るようだ。
その頃、賊討伐部隊を引き連れた帝国軍は、集落のすぐ傍まで進軍していた。
青龍曰く、君長ですらこの事は知るよしも無い。
「さて…そろそろ寝ようかの…今日も一日平和に終わった事を感謝しなければな……」
「えぇ…ずっとこの平和が続くと良いわね…お父さん……」
「ウム…その為にも皆と力を合わせ頑張らねば……」
君長とカスミは、毎日の平和を願いそのまま就寝した。
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