喉のハードル

モヤモヤ

あゆかと私が仲良くなったのは失恋して泣いてたあゆかを発見したのがきっかけだった。

あゆかは美人で静かなタイプだったから近寄りがたくてクラスのみんなが敬遠してた。

本当はずっと喋ってはみたかったんだけどね😃

だからそんな大人びたあゆかが大泣きしてるって事がビックリだったなぁ～。

ん～、確か放課後で夕日が眩しい位差した西校舎。
普段西校舎には誰も近付かないんだよね。
特殊教室が多いし、玄関となる校門からやたら遠いから💧

私はたまたま先生から視聴覚室に返すモノを頼まれた使いっぱしりだったんだけど、今となってはその先生に大感謝だよ（笑）

泣いてた姿を遠目に発見した私はちょっとオロオロして、取りあえずジュースを買って差し出してみた。

「飲みな？落ち着くよ」
ってね。
驚いた顔で私を見上げたあゆかは、唇をふるふる揺らしてまた泣いた。

子どもみたいな泣き方をするあゆかが、なんだか愛おしくてたまらなかった。