パニック

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ザワザワ   あ~なんか視線が…   ザワザワ   こっちに向かって指さしてるし…   ザワザワ   やっぱり…   「お前のせいかぁぁぁあ!!」   右斜め後方の女生徒に向かって叫ぶ   叫ぶ程の距離ではないのだが…   「何がですか?亮介様?」   「別に一緒に登校しなくてもいいだろ!」   「『別に』ですか…なら別に一緒に登校したっていいじゃありませんか。ましてや編入生で、なおかつ『許嫁』なんですから」   ザワザワザワザワ   視線とざわめきが強くなった   地雷踏んだ…   そして   バシンッ!   いきなり背中を叩かれた   「うぃーっす亮介」   「痛ってーな!何すんだ一樹!」   朝からハイテンションなこいつの名前は『村田一樹(むらた かずき)』   入学当時からの悪友である   「『何すんだ』って挨拶挨拶♪ってうわぁっ!」   一樹の方を見ると見事に倒れていた   視線を上げると許嫁   状況を理解する前に許嫁が   「亮介様になんてご無礼を…」   恐っ!   声のトーンが1オクターブぐらい下がっている   なるほど   俺を叩いた一樹が許嫁に投げ飛ばされたと   ってハァ!?   投げ飛ばした!?   恐るべし許嫁…   「さ、亮介様。行きましょうか」   「は、はいぃっ!」   情け無ぇ…俺   一樹は完全に気絶していた   下着丸見えの極上サービスを許嫁がしていた事に気付いたのは数秒後だった
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