彼女達のルール

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朝ごはんは焼鮭、玉子焼き、味噌汁の王道的?組み合わせ 「いただきます」 「わくわく」 そんなに口に出して言わなくても… まずは玉子焼きを一口 「美味い!」 ほのかな甘みの中にしっかりとした味付け 卵本来の風味も逃がす事なく、完璧な仕上がり プロのレベルだ 「この玉子焼きは誰から教わったんだ?」 「お父さんです!」 「お父さん?」 四条…まさか…半年先まで予約がいっぱいのあの料亭四条? 「ひょっとして冬星って…」 「はい!料亭四条の創業者、四条晋也の娘です!」 やっぱりな 「でも頑固者と知れ渡ったあの人が結婚できるかもわからない男の所に行くことをよく許したな」 「それは、『パパ』って言ってあげたら直ぐに許可してくれました!」 親バカだ 相当な親バカだ 「や、優しい親父さんだな」 苦笑 「でもよくお母さんに叱られてます」 まぁそれだけ娘に甘ければな と、こんな会話をしている間に朝ごはんを全てたいらげていた にしても暑い 暑すぎる なんでこんなに暑いんだと思わず7月の太陽に叫んだならば、夏だからだと返ってきそうなぐらいに暑い テストも終わり、夏休みまであと少しとなった休日、特に何もやることがないまま終わるのもつまらない そうだ 海に行こうじゃないか いやまて あの健全男子完全抹殺兵器(冬星)を連れて海は危険すぎる そうだ、行き先は冬星に任せよう 「冬星~ちょっといいか?」 洗い物をしていた冬星がとてとてと俺の方へやってくる 「何ですか?亮介さん?」 「どこか行きたい所とかあるか?」 「そうですね~…」 顎に手を当て考えている 「海とかどうですか?」 この回答は予想外です 「あ!でも去年の私の水着入らないかも」 そうだな兵器が成長してるんだな 「そうだ!海は今度にして今日は水着を買うのに付き合ってもらえませんか?」 ふぅ…セーフセーフ 「あぁそうしようか。支度終えたら声をかけてくれ」 この時、声がかかるのが2時間後だと誰が予想しただろうか
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