第一章

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次の日、私たち三人は汽車に乗り込み、札幌へ。 私と美貴は遊びに行くみたいにウキウキしていた。 外の景色がだんだん、変わってきた。都会に来たって感じ。 …ドキドキ……… まず、ホテルにチェックイン。三人で、1部屋。修学旅行みたい。 それから、札幌の会社へ。足取りがちょっと重い。知らない人ばかりのところに行くのは、憂鬱だ。 「お疲れさまですぅ。よろしくお願いしますぅ。」 挨拶をして、事務所に入る、私たち。知らない人ばかり。 『あれっ!?あの人、見たことあるよ~な………』 美貴に聞いてみる。 「あの人、誰だっけ?」 「前まで岩見沢にいた人だよ。」 「あ~………なるほど。見たことあるわけだ。」 『まっ、関係ないけどね。』 心のなかで、私は呟き、それぞれの持ち場へ行き、慣れない会社で働いた。 休憩時間は、いつも美貴と一緒に過ごした。 時間は、もう20時30分。そろそろ帰る時間だ。 『早く、美貴と飲みに行きたいな。』 と思っていると、 「もう、あがっていいよ。飲みに行こっか。」 そんな声が聞こえる。声の主は、岩見沢にいた人……名前は………高橋さんだ。
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