第一章

7/10
前へ
/119ページ
次へ
美貴の話によると、高橋さんは結婚している。 子どもは二人。 結婚はしているが、よく女と寝た話を聞く。 【来るもの拒まず】 そんな言葉がふさわしい。 『そんな風には見えないんだけどな。』 でも、そんな嘘をわざわざ美貴が言う訳もない。 『まっ、関係ないけど。』私の口癖。 そんな事を言いながらも、私は高橋さんのことが気になっていた。 だって、おもしろいんだもんっ。 『こういう店長だったら、仕事楽しいのに。』 …高橋さんは札幌の支店の店長さんなのである。 話しは、止まることを知らなかったが、明日の朝は7時から仕事。 「そろそろ帰ろっか。ホテルまで送っていくから。」 私と美貴は、日本酒を名残惜しそうに見つめた。 「ごちそうさまでしたぁ~。」 高橋さんにお礼を言い、車から降りる。まだまだ、飲み足りない私たちは、コンビニで、お酒を買ってホテルへ向かった。
/119ページ

最初のコメントを投稿しよう!

229人が本棚に入れています
本棚に追加