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ぬいぐるみのような奴は『ガルヴィン』と名乗った。
どうやらこんな成りでもかなり強いモンスターらしい。
俺も自己紹介をする。
「翠堵か…変な名前だにょ」
「カルビなんて旨そうな名前のヤツに言われたくない」
「ガルヴィンだにょ!」
「あぁ、わかったわかった……カルビ」
「ニョ~~~~~💢!?」
ジャレあいながら俺達は歩き出した。
しかし、見渡す限りの草原なのでどっちへ行けば良いのかわからない。
すると、ガルヴィンがやれやれと溜め息を吐きポテポテと歩き出した。
どうやらついて来いと言っているようだ。
俺は素直にガルヴィンの後ろをついて行く。
ポテポテポテポテ………
…一歩
ポテポテポテポテ………
…一歩
ポテポテポ………
…………進まん………
これではどこかに辿り着く前に日が暮れてしまう。
俺はガルヴィンをひょいと持ち上げ、肩に乗せた。
「こら!何をする翠堵!オレ様を降ろせ!」
「耳元で喚くな!お前の足について行くんじゃ日が暮れるわ…ソコでナビしてろ」
「なびとは何だにょ!?ニンゲンの言葉は時折理解できんにょ!」
「案内だよ、案内!宜しく頼むぜ」
「………むぅ」
再び俺達は歩き出した。
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