序章~彼の始まり~

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          (……ん?店長オススメ品?)         そこには小さいショーケースに更に小さく『店長オススメ品』と書かれた紙が貼り付けてあった。 普通オススメ品と言われる商品は店の一番目立つ場所に置かないか?と不思議に思いながらそっとショーケースの中を覗く。 2列程しかない棚に2~3本しか置かれていないゲームはどれも知らないゲームで…… でも、自分が持っているゲーム機で遊べる品だ。             興味が湧いた。           ショーケースの中にあるので手にとって見ることはできないが、手書きの簡単な説明が添えられていた。          (一つはサスペンスノベルか…あんま興味ねぇな…もう一つは……RPG?) 広大な草原の中央に大きな岩があり、そこに2つの剣が交差して刺さっている。 シンプルなパッケージにタイトルが小さく『Silent Blue』と書かれていた。           何故か物凄く心が惹かれる。 ……と、同時に何故か頭の隅の方で警戒音がなる。                 (このゲーム、やってみたいな……でも、何だろう?この胸騒ぎのような……)           『あんた…そのゲームに惹かれたのかい?』 そう、背後から声がした。
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