タクシーの生き様

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オレはタクシーを忘れない ものごころついたときから憧れていたタクシーの自動ドア、 すごいの一言だった そんなタクシーを忘れない 料金のシステムについていまだにハッキリ理解できないが、 だから楽しい そんなタクシーを忘れない 昔は開けると嫌なにおいがした灰皿、 まさかそれを自然に使う日が来るとは そんなタクシーを忘れない タクシーの運転手に羨望のまなざしを向けながらも、 漠然と自分では手の届かないものだろうと思った そんなタクシーを忘れない 派手な外観とは裏腹に、 不思議で精密そうな機械がたくさんある車内に驚く そんなタクシーを忘れない 運転手が使う無線、 何を言ってるのか必死に聞き取ろうとした そんなタクシーを忘れない 初めてカーナビがついているタクシーに乗ったとき、 思わず運転手に尋ねてしまった そんなタクシーを忘れない とても小さいころ、 タクシーの中で吐いてしまった そんなタクシーは忘れたい でも、 オレはタクシーを忘れない
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