冬の生き様

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夜とはいえ、 そんなには遅くないはずだ しかし、 辺りを見渡しても人の姿はまるでない。 立ち並ぶ家々の窓から光がこぼれてはいるが、 用もなしに外をうろつくには寒すぎるのだろう。 すると、 なぜか今世界にいるのは自分一人だけなのかもしれない気がした。 孤独 普段孤独ではないからこそ、 孤独でなることが恐怖に感じることもある。 寒空の下を黙々と歩いていると、 本当にどうでもいいことばかりが頭に浮かぶ。 タバコの煙と雪の音だけがそんな自分に付いて来てくれた。 たった数分、 もしかしたら数十秒だったかもしれないが孤独と戦っているうちに、 少し大きな十字路に差し掛かった。 信号が停止することを要求する間に、 目の前を車が通り過ぎていった。 あぁ 一人じゃなかった 当たり前のことに安堵していると、 今度は進むことを要求された。 信号もそれが仕事なんだろうが、 たまには空気を読んでほしい。 鍛え上げられたエリートの警察官や人の善悪を判断する裁判官よりもはっきりとした態度の信号も、 周りの景色と同じように雪を身にまとっていた。 やはり一番強いのは雪であるらしい
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