学都物語のはじまり

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朝倉はとくに反省の色も見せずに、ドアを見ながら、うわぁ~とか、う~むとか悩んだような声を漏らしている。 「なにを変な声を出しているんだ?怪我でもしたか」 当人の朝倉はめげた様子で、 「突き破れると思ったんだがなぁ・・・」 「なにが?」 予想はつくが、あえて聞いてみる。 「スズッチの玄関じゃい!」 やはりか。 こいつは毎回なにをしでかすかわからん。 この前は妹の作った料理(たまにおすそ分けを貰う)に魔法で大量のスパイスを入れて、激辛の民族料理みたいにして、なぜか妹の方が謝りに来たりと無茶苦茶である。 「まぁまぁ、いいじゃんスズッチ~。また修理頼めば~」 誰のせいだ 「修理屋さんとも仲いいんだろ?」 毎回お世話になってるからな、誰のせいでだ・・・ 「こんな破損くらいぱぱっと、直せるさ。なにせここには【魔法】があるんだか
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