ゲーム、スタート

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 月城 彩  つきしろさい  彼女は、人より少し身長が高く、クールな雰囲気の眼鏡が似合う26歳である。人より胸がないのが悩みで、顔立ちは整っている。しかし、彼女には秘密があった。  彼女は、隠れゲーマーだったのだ。  知っているのは旧知の友人と家族のみ。妹にゲーム雑誌を買ってきてもらい、欲しいゲームを頼んでいる。  ある日、彩が部屋で寛いでいると、妹の愛が声をかけてきた。 「お姉、一緒にネットゲームしない?」  妹の愛はたぐいまれな美少女である。色素が薄い、ゆるくウェーブのかかった髪が良く似合っている。愛は17で年が離れているが、彩は妹に甘く、この申し出にあっさり了承した。  愛が勧めてきたのはインターネットゲームのRPGだった。後日、姉妹で一緒に遊ぶ約束をした。 数日後。 「お姉、ゲームは進んだ?」  元気に愛が彩の部屋のドアを開ける。 彩は咄嗟にパソコン画面に貼り付いた。 「まあまあ…進んだ…かも…」 「…なんで、画面隠すの?」  もっともな質問である。彩は画面に貼り付いたまま動こうとしない。だらだら汗を流している。愛が勧めたゲームをしていたようだが、彩が画面を遮っている。 「愛とゲームする約束だったでしょ?」 「……」  彩が意を決した様子で画面からどいた。  そこには、彩とは正反対の可愛い容姿のキャラがいた。どちらかと言えば、愛に似ている。そして、巨乳。 「…お姉、これ…」 「…言うな。…何も言うな」  その時の姉が物凄い怖かったので、妹は何も言えなかった。
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