和解?。

2/2
前へ
/39ページ
次へ
母は父の会社にすぐ電話をして、2人で学校に抗議に来てくれた。   担任は女の先生で、私は始めから期待はしていなかった。   先生は、私とT・そしてTの手下だった『N』を保健室に呼んだ。   私は恐怖からブルブルと震えた。 TとNはひたすら   『ごめんね。ごめんね。仲良くしようね』   と言った。   私はTとNが解ってくれたんだと信じて、   『いいよ』   と返事をした。   それから、イジメはなくなり、学校以外でもTとNと遊ぶことが多くなってきていた。   ある日、TとNが私の家に遊びに来ることになった。    テレビを見たりして、何も疑う事なく過ごしていた。   そして、外に遊びに行くことになり、私はバックに財布とハンカチ、家の鍵などを入れて、玄関に置いた。   Tがトイレに行ったあと   『水が流れない』   と言ってきた。 そんなこと今までなかったので焦った。   すると、玄関に置いてたバックの中に入れたはずの財布がない。   私が部屋や玄関で探していると突然TとNが   『私達、帰るね』   と言い出した。   中学生だから高額なお金が入ってるわけじゃないので、財布はあとから探すことにして、私は自転車で帰る2人を追いかけた。   『待ってー』   大声で叫んだが、あっという間に2人の姿は小さくなってしまったので追いかけるのを諦めた。   私は家に帰って財布を探すことにした。     自分の部屋。   居間。   玄関。   何度も何度も同じ所を探した。   そして、私はトイレが流れないと言ったTの言葉を思い出した。   まさかと思いましたがトイレの中を探してみた。    …あった。   トイレのタンクの中に。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

59人が本棚に入れています
本棚に追加