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朝起きてから私は水浴びをする。
吸血鬼達は殆んどが夜行性。
――だからと言っても、別に太陽に当たると灼ける訳では無い。人を襲うなら闇夜が好ましいだけだ。…まあ、多少太陽は苦手な様だが。
「……またか。」
宿を出た所でアスターに会ってしまった。いや、会ってしまったでは語弊がある。正しくは待ち伏せされていた、だ。
「何の用だ、アスター神父殿」
全てにおいて棘のある態度を取る。
「そんな明ら様に警戒しないでくださいよ、僕は只シオンさんが何をしているのか気になっただけなんですから」
「…不愉快だ。」
ひと睨みして横を抜けた。
――…
「アスター、お前には覗きの趣味があったのか…」
「失礼ですね、見張って居るのですよ?」
にこにこしながら遠巻きに私の周りをうろつく。…ウザイ。
さっさと水浴びを終わらせ、宿に戻った。
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