眠り姫

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昼休みに 少し熟睡したせいか 元気を取り戻した早百合は 眠る事無く午後の授業を熟し 帰る時間となった。   「茜ちゃん 一緒に帰ろう…」   「はっ?家の方向違うよ…良いよ 先に家に帰ってなよ 支度して ちゃんと早百合んちに行くからさ…」   「駄目だよ 私がお願いした事なんだから おともします。それに茜ちゃんの母さんにも 説明しなきゃでしょ?」   「あーそう…じゃあ好きにして…私は逃げたりしないからさ」   「そういう意味じゃー…」  ニヤリッと笑う早百合 逃げると思ってたのか?   帰り道 早百合はおかしなテンションのまま着いて来る。 睡眠不足のせいなのか?   「今日さー 近くの蕎麦屋の美味しい天丼を 出前して貰おうね! もちろん うちの奢りだから!」   「蕎麦屋なのに 天丼が美味しいの? へー楽しみだなぁ…」   「うん エビがプリプリなんだよ…あと 宿題も一緒にやろうね…」   何だか 私の方が 得した気分だ。 ついでに 解らない所も教えて貰おう…   「じゃあ ちょっと待ってて…」   早百合を玄関の中に入れ 私はパジャマ等の お泊りグッズを準備しに 部屋に入った。 カバンに色々詰め込んだ後 居間に行った。   「母さん今日早百合んちに 泊まるから…」   「何で?」   居間で テレビを見ていた 母が 顔を上げる。   「ちょっと待ってて…早百合 上がって」   「あ お邪魔します。」   早百合が居間に上がってきた。   「こんにちは おばさん 今日 うち家族が 誰も居なくて 心細いので 茜ちゃんに是非泊まりに来て欲しいって 私が頼みました。 良いでしょうか?」   「あら そうなの?皆さん旅行か何かなの? そういう事なら 別に良いわよ ついでに 勉強教えてやって頂戴… 早百合ちゃん 優等生だからね… 少し茜に教育してょ」   余計な事を言う母だな…   「あ ハイ…では茜ちゃんを お借りしますね」   母は お菓子を沢山出してきて 早百合に渡して   「お願いしますね!」   等と 不思議な事を言った
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