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………な
なに、誰なの?
何言ってるの、この人…
頭はただ混乱する。
窓閉めようとしたら月が紅くて、見てたらなんだか怖くなって、そしたら人がトンデキテ………
???「ウェンディ?」
風音「!? きゃあっ!!」
その怪しい人は、私のすぐ鼻先に顔を寄せていた。
突然のドアップに私は後ずさる。
……落ち着いて、私……
あまりの恐怖に心臓がうるさい。
まずは状況整理……
スキを見せたら、駄目…!!
意識を飛ばさないように必死になりながら、初めて怪しい人物の姿をまともに見る。
栗色…よりも少し暗い、けれど綺麗な髪は襟足がやや長い。
前髪は鼻のすぐ上まで伸びていて、目は片方しか見えない(それさえ時折見えなくなる)が、どうやら瞳の色は赤らしい、それも………真っ赤。(何人…?)
所々綻びているけれど、鮮やかなグリーンのゆるいTシャツに近い上着の袖は二の腕まで。
鎖骨がほとんど見えていて、その中央には赤い十字架の入れ墨。
下はアイボリーに似た色の、これまたゆるめの膝丈パンツ。
さらに靴はぺったんこな茶色のブーツ、上着よりも濃い緑の帽子………。
…当然だが、見覚えは全くない。
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