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吸い込まれそうな青い蒼い空。この時ばかりは空を旅する羊も居ない。
その下に広がるは、荒野。珍しい、白亜か何かでできているのか。
辺り一面雪が降ったように、白い。
そこに、ぽつんと二つの点があった。
金と、薄桃の点。
それは、人間だった。
「ここの一族もかよ…」
金の点…十五かそこらの少年…が呟いた。
己の無力さを、かみしめるように低く、重い声で。
「ユル、仕方ないわ…ここは、もう随分と時間が立ってる」
薄桃の点…十七位の少女…は静かに目を伏せて首を横に振った。
「…それでも。オレが過ちを犯したことには変わらないよ、クロス」
ユルと呼ばれた青年はしゃがみ、白亜のような欠片を拾った。
ユルが持っていたものは、白亜ではなかった。
それは、白い白い……骨。
人骨だった。
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