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今より随分前
まだ身分違いの恋をしてはならない、そんな時代―
とあるお城に住む若様がいたそうな
若様になりたてだというのにしっかりとした方だという
その噂が広まり、やがて納めている国の人々に知れ渡った
そして、この時代には"妖怪"も存在していた
その妖怪を退治しに若様が修行を積んで、国の為に行(おこな)っているらしい
「千登勢(ちとせ)~!」
何やら誰かを探している様子の若い男性。
年は14くらいだろうか?
14にしては大人っぽく、しっかりしてそうに見えるこの男性こそがこの物語の主人公でもある。
名は和慶(かずよし)。
この方がこの城の若様。
"千登勢"というのは和慶のペット(妖怪)の名前。
この二人が出会ったのは和慶がまだ五歳の頃、和慶の父と母がプレゼントとして千登勢をあげた。
千登勢の名前の由来は千年もの間、生きている為、"千"という文字が入った千登勢とつけられた。
その由来を知った和慶は千登勢の事を"千ちゃん"と呼ぶようにもなった。
"千ちゃん"と呼ぶ時は決まって寂しい時やとっさの時だけ。
千登勢は人間にも化けられるが普段の姿は動物みたいな姿をしている。
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