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『恐るべき智慧』
雌の取り合いで雄同士が争う。
角を突き合わせるもの、大きさを競うもの、己が「種」を守る為に同種同士傷つけ合わないような方法で優劣を競うもの。
同種、個体差のある中で、より強いもの、より環境に適しているものが生き残っていくシステムを、みなDNAの中に刷込んできたのだ。
植物においても全く同じ事がいえる。様々な種類の樹木が競い合うジャングルで、樹々は太陽の光をより多く浴びる為に高く、益々高く背を伸ばしていく。すると今度は同種を増やす為に落した種子が割れてしまう。するとどうだろう、まるで知恵でもあるかのように、種子がゆっくり落ちて行く様、その種子に羽根のごとく葉をつけるのである。その智慧には常に脱帽させられる。
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