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「悔しかった。いつも何も言い返すことのできない自分が。
だから私は………卒業を待たずに学校を退学した。な~に、学校側もすぐに追い出してくれたよ。義務教育など関係なしにな。
それから私は途方に………」
「最後の方は話す必要はないよ。というか悪いな、そんな話しさせて」
ハニカンだ笑顔を俺は作るも、内心は穏やかじゃない。
何だか自分を重ねているみたいで……
「……理由は分かったよ。それを踏まえてもう一度聞くけど、君は俺に何をして欲しいのかな?」
「………私をここに置いてください」
気の強い口調が一転。
美優はプライドの全てを捨て頭を下げた。
そんな彼女の瞳からは、涙も見受けられる。
・・・・・つかの間の沈黙に、漏れる彼女の鳴咽。
俺の決心は固まった。
「…………ちょっとくさいこと言うけど、女の子の涙を見てNOとは言えないよ」
「え? それって………私の涙を信じてくれるのか?」
涙ですごいことになっている顔を上げ、驚きの表情で俺を見上げてきた。
そんな美優にタオルを渡し、
「余り深くは追求しないから、先ずはその顔を何とかしよう」
俺は優しく語り掛けた。
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