潮時

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『オーナーが言ってた店の件ですけど…』 先に切り出したのは 岡田だった 何から話して良いか解らなかった私は 正直 助かった、 と思った。 『先に切り出してくれて助かったわぁ。その件で今日は来て貰ったんよ…』 岡田は小さくため息を漏らし 何も知らない三島は キョトンとしていた。 私 『結婚…するって言ったよね?』 岡田 『えぇ』 『うちで出す給料でやって行けるの?』 岡田 『まぁ…今のところは』 『就職しようとか、マトモな職を探すとかは無いわけ?』 岡田 『そう言われると悩みますけどね…』 三島も横で頷く。 『二年間もの間 私みたいないい加減に良く着いて来てくれたと思うよ…私一人だったら恐らく今まで持って無いって思うもん。お陰様で二年間もの間、大した赤字でも無かったし あと、そこまで癖のある女の子もいなかったしね…』 ウンウンと二人は頷きながら 黙って話を聞いてくれてる。 そろそろ伝えなきゃ… 『ケド…もう限界。』 (゜ロ゜; 岡田 三島 『えっ?』 『家庭が何となく限界…』 下を向いて俯いた。 だって涙が出そうだったから… 『ゴメン…夫婦間のバランスが崩れて来てる気がする。』 泣き出しそうになった私は席を立ち奥の部屋に逃げ込んだ。 そして 今まで付けた帳簿と通帳、金庫を持って また二人のもとへ戻った。
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