潮時

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『これは 帳簿。毎回、データを送ってくれてた分を一応冊子にまとめた分。 あと金庫。 今日の釣り銭が入ってる。 そしてこれ… 通帳。 沢山は入ってないけど、これが今のところ うちの店の全財産。 私はこれで店からは退くから』 三島 『へっ?』 岡田 『…』 『この通帳のお金も全部あげる。大した額はないけど。…で、アンタはこのまま店を続けて? でも、今はそれでも良いかもしれないけど、ずっとは続かないよ。今回アタシは生活費の繋ぎを作ったのと、何ら変わりないのっ!金庫の中のお金と通帳のお金を上手に使い回して《真珠美人》をやってほしい。 大丈夫!アンタたち二人は年の割にはしっかりしているし、女の子の扱いも上手にやってる。他の店のオーナーからも若いって事で可愛がってもらえるって思うから もちろん、あたしからも言っておくし。ただ…ある程度までやって駄目だと思った時は私に遠慮せずに看板は下ろして。あたしも、その時は別に何も言わないから』 そう言って 通帳等を岡田と三島の前に置いた。 。
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