結婚式

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6月の終わり 雨がしとしと降るなか 岡田の結婚式は挙げられた。 結婚式の招待状の中に同封されてた一枚の紙には 『あなた様には友人代表のご挨拶をお願い致します。』 と 書いてあった。 クソっ! やられた! と苦笑いは したものの 何となく心地の良い緊張感が走った。 それから必死で挨拶文を考えて 今日 やっと その文章を読み上げる日が来た。 招待状が届いてから 2ヶ月の間は毎日が文法の勉強だった…と言っても過言ではない。 そして 話は変わるが ひと月程前 岡田が自宅にやって来た。 そこで私は 衝撃的な事実を知る事になる。 岡田 『ちわーッス』 旦那 『どうぞ上がって。』 私はコーヒーを煎れながら 店の様子を少し聞いた。 何事も問題なく順調の様で安心した。 その後旦那と楽しく話をしていたが 珍しく岡田が真面目な顔でソファーから降り 床に正座した。 『へ?何?』 私と旦那は顔を見合せた。 旦那 『どした?』 口をへの字に曲げ 額にはシワを寄せ じっと床を見つめる岡田。 『言わんと分からんよ…?』 旦那が切り出すと 大きなため息をつき 話出した。 『実は………』 。
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