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私は、聞いた
知ってるのに・・・
「あのさ、どうしていつもココで本を読むの??」
「俺?あぁ、俺さ生まれたトキから心臓が弱くてさ・・・学校にもいけないから、新しい両親に1時間だけ外に出るコトを許してもらってるんだぁ~、それでココで本読んでんの」
「新しい両親??」
「うん、11年前に家が火事で、父さんも母さんも死んじゃって・・・俺は、ばぁちゃんの家で住んでたんだ。そしたら俺を預かるって言う人がいて、その人達は子供が出来ないって言ってた。」
「じゃ、じゃあ心臓は??治らないの??!」
「イヤ・・・治るケド手術するにゎアメリカで移植手術しかないんだぁ・・・」
「・・・そっかぁ、ごめんなさい。寂しいのに辛いのに聞いたりきて」
「ううん。いいょ俺ゎこのコトを誰かに聞いて欲しかったんだぁ!ハハッ変だろ?でも君に出会えてよかったょ」
彼は、心臓が弱いと思えないほどの笑顔だった。
「―ううん。全然変じゃないょ」
「・・・ありがとう」
キーンコーンカーンコーン―
学校のチャイムが鳴り響いた。
「あっ。もぉ教室戻らなきゃ」
「うん。またこの桜の木の下に来るといいょ。キット俺いるから」
「ありがとぅ。じゃあね!!」
「待って!」
「えっ?!」
「義之、俺の名前」
「私は、実紅だよ☆」
名前を言い私は、教室へ戻った・・・。
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