本能寺の変

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竹中半兵衛、明智光秀が織田信長を討とうと 幾内で活動してる頃 羽柴秀吉は安国寺恵瓊と対面していた 秀吉『安国寺殿、今日は大事な話がありましてのぉ』 安国寺『如何なるご用件で?』 秀吉『率直に申そう。毛利家…わしに降りなされ!!』 安国寺恵瓊は薄ら笑いを浮かべ 安国寺『ご冗談を…毛利はまだ負けておりませぬぞ!しかも今、毛利本隊が向かっておりまする。 織田家に降るなどあり得ませぬな…』 秀吉『安国寺殿、勘違いなされるな…』 安国寺『勘違いなどしてはおりませぬ。』 秀吉『わしは、織田家に降れなど一言も、申してはおりませぬぞ?』 安国寺『話が読めませぬが…』 秀吉『わしが言いたいのは…織田家でなく… 羽柴家に…いや、この秀吉に降りなされ!!』 安国寺『な…なんと…』 安国寺恵瓊は、あまりの 予想外な発言に言葉を詰まらせた 秀吉はそれを見逃さず 畳み掛けた 秀吉『よく聞きなされ! 毛利本隊とはいまだ矛を交えてぬとはいえど、 この羽柴軍だけに押されてるのも事実! しかも、毛利が本隊を出してくるならば こっちは上様本人に ご出馬を要請した』 安国寺『信長がくる…』 秀吉『そうじゃ!上様が到着してからでは遅いのですぞ! 毛利家は1人残らず皆殺しに合いましょうぞ…』 安国寺恵瓊の顔色が 少しずつ青ざめていく 秀吉『もし…上様率いる織田軍を撃退できたとしても…上様を討たない限り上様は何度でも毛利に攻めかかろう…』 安国寺『……』 秀吉『しかしじゃ…』 安国寺『しかし?…』 秀吉は自然に安国寺恵瓊より上の立場な対応に切り替えていった 秀吉『わし個人としては毛利を滅ぼしたくはない』 安国寺『なぜでござりますか?』 秀吉『わしは、織田家に仕えながらも、毛利元就公を尊敬しておる』 秀吉『その元就公が築いたこの毛利家を潰したくはない…』 安国寺『………』 秀吉『そこでじゃ、もし毛利がわしに降るなら わしは織田家から独立し 上様から毛利を守ってみせよう。』 安国寺『織田家を叛きまするか?』
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