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秀吉は本能寺の変の前に
すでに撤収の準備をしていた
清水宗治の切腹を見届けると毛利軍に見つからないよう陣を引き払わず夜中に撤収した
2日後には姫路城に入っていた
姫路城に着くと
半兵衛の息子
竹中重門が秀吉を待っていた
秀吉『おぉ!重門!如何いたした?』
竹中重門『父上より書状を預かっておりまする』
秀吉『半兵衛からか!』
秀吉は書状を受け取ると
具足をつけたまま読みだした
(殿、見事な手腕でござりまする。
私は毛利と和睦と考えておりましたが、まさか
毛利を降されようとは
この半兵衛、感服つかまりました。
殿との約束通り
上様を討ちとりましてござります。
後は光秀殿を討ち
天下に金成瓢箪を掲げるのです。
私が殿のお手伝いを出来るのはここまででございます。
勝手ながら申し訳ござりません。
しかし、殿は私など
いなくても天下統一できるはずでござりまする。
私は重門に家督を譲り
再び人里離れた
山奥で隠居生活を送りたいと思います
ご安心なされ
もし、殿に何かあった時はすぐに駆けつけまする
重門はまだまだ未熟なれどよろしくお願いしまする。
竹中半兵衛重治 )
秀吉『嫌じゃ!嫌じゃ!は‥半兵衛…なぜじゃ…わしにはまだおぬしが必要なのじゃぁ…』
秀吉は子供が駄々をこねるかのように
声を出して大泣きした
それはまるで
惚れきった女に去られた
かのように
しかし、泣くだけ泣き
泣きやむと
秀吉『泣いてる場合ではないわ!わしにはやらなければならぬ事が沢山あろう!
半兵衛!見ていてくれ!
わしは必ず天下統一を果たしてみせる!!』
秀吉は何処にいるのかもわからない半兵衛に届くかのように叫んだのであった
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