秀吉の大返し

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姫路城で1日費やすと 再び行軍は進められた 疲労に見舞われていた 羽柴軍の兵は 昨夜の秀吉の労いが 効いたのか疲れを忘れたかのように夢中で走った 3日後には摂津の尼崎に到着していたのである その頃、京を制圧した明智光秀のもとに伝令が 飛び込んできた 『羽柴軍!尼崎に出現致しました!!』 光秀『な…なにぃ!! 早い!いくらなんでも 早すぎるではないか!!』 斎藤利三『見間違えではないのか!?』 『尼崎に金成瓢箪を見たとの仰せでござりまする!!』 光秀『この早さは、わしが本能寺を襲う事、事前に知っていなければ 有り得ぬ…まさか… 漏れていたのか…』 光秀『いや、我が家臣にすら隠し通した…漏れるはずない…』 光秀『この事、知っている者は…帝に近衛様… そして………天海…』 斎藤利三『そういえば…本能寺以降、天海殿 消息を絶ちましたな』 光秀『秀吉と繋がっていたのか…もしくは… わしは秀吉に踊らされたのかあぁ!!!』 光秀『利三!すぐに軍を整えろ!猿め…返り討ちにしてくれるわ!!』 斎藤利三『ははっ!』 秀吉のもとには 続々と織田家の摂津衆から寄騎の書状が舞い込んだ 更に信長の三男 織田信孝、織田家重臣 丹羽長秀まで秀吉の味方になった 羽柴軍は4万もの軍勢に膨れあがり士気は頂点に達していた そして、秀吉と光秀は 山崎の地にて決戦を行うのである 山崎の戦いである
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