山崎の戦いと天海

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光秀『だ…誰じゃ!?』 『私にございまする…』 天海の扮装をした 半兵衛と孫一であった 光秀『て‥天海!?今まで何処で何をしていたのじゃ!!』 天海(半兵衛)『光秀様の合戦を遠くより拝見しおりました…』 光秀『貴様!秀吉と繋がっておるのであろう!』 半兵衛は、顔を覆った布をはずした 光秀『 は‥半兵衛…貴様は竹中半兵衛…生きていたのか…』 半兵衛『お久しぶりでございます。光秀殿…』 光秀『全て…全ては…』 半兵衛『はい。私の策でござりまする』 光秀はガックリ項垂れた 光秀『わしは、貴様の掌で踊らされていたのか… 上様への謀叛も秀吉の 大返しも全て貴様の策の内であったか…』 半兵衛『いえ、秀吉様の速さは私の予想を超えておりました』 光秀『わしは、秀吉にも 半兵衛にも負けておったか…』 半兵衛『秀吉様は自ら培ってきたものを持っておりまする。今、天下に必要なのは民の心知る者で ございまする』 光秀『確かに…秀吉にはわしらにはないものか、あるわ』 半兵衛『…光秀様、お覚悟を』 半兵衛は刀を抜いた 光秀『わしを…討ちにきたか…元はと言えば同じ斉藤家出身の同門に討たれるのなら本望じゃ…さあ、切れ!』 半兵衛はゆっくりと上げ そして、降り下ろした 斬!! ボタッ 光秀『ど…どういう事じゃ…半兵衛』 半兵衛が斬ったのは 光秀の首ではなく 光秀の束ねていた髪の毛だった 半兵衛『明智光秀は今、死にました。あなたはこれより天海として生きなされ!』 光秀『天海として…?』
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