山崎の戦いと天海

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光秀『わしを生かすと言うのか…』 半兵衛『はい…私は光秀様を生かす為、ここに参りました。』 光秀『秀吉に対して裏切りになろうぞ…』 半兵衛『いえ…明智光秀は私が討ちました。 ここにいるは…なんの身分もないただの男でございまする…』 光秀『半兵衛…わしを生かす目的はなんだ?何を企んでおる…』 その時、孫一が出てきた 孫一『うるせえおっさんだな!助けてやるってんだから、それでいいじゃねーか!半兵衛は償いで お前を助けたいだけだ!』 光秀『貴様は誰だ?』 孫一『俺は雑賀孫一、昔、お前とも戦っただろ』 光秀『雑賀孫一…そんな男を味方につけていたのか…』 半兵衛『はい…孫一殿の鉄砲の腕は策にかかしませぬ』 光秀『そうか…先程の落武者狩りを撃ったのも… 孫一か…』 光秀はスクッと立ち上がると 光秀『良かろう…天海として生きよう…』 光秀『だが忘れるな半兵衛…わしを生かした事…後悔する事になるかも知れぬぞ』 光秀はそう言うと 半兵衛が着ていた衣を 纏い、僧の格好になり 静かに去っていった 孫一『本当に良かったか半兵衛?』 半兵衛『はい…私なりのケジメです』 孫一『そうか、まあ、お前が良ければいいのだがな』 孫一『で、これからどうする?』 半兵衛『美濃に戻りまする…』 孫一『ふーん…決めた! 俺も着いていくぜ!』 半兵衛『………』 孫一『そんな顔するなって!鉄砲以外でも俺は役に立つぜ。飯さえ食わせてくれりゃいいからな!』 っと孫一は半兵衛の肩をポンッと叩きながら言った
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