真・竹中半兵衛記

半兵衛の策略

半兵衛『まず私は死んだ事にしておいてくだされ。そして私は裏で動きまする』

秀吉『ふむ…で、わしはどうすれば良い？』

半兵衛『殿は当面は、引き続き毛利攻略を。そして時期が来た時、合図を送りますので上様本人に援軍を要請してもらいまする。』

秀吉『援軍じゃと？果たしてあの上様がそう簡単に援軍に応ずるのきゃ？ 場合によってはわしは軍団長解雇されかねん』

半兵衛『心配ご無用。もちろん毛利攻めは有利に進めていてくださるよう…そして毛利本隊を引きずり出した時、上様に援軍を要請するのです。かならずや上様ご自身が出馬するでしょう』

秀吉『その根拠は？』

半兵衛『殿に手柄を取らせすぎないように…』

秀吉『そこまでわしは上様に警戒されておるのか…』

半兵衛『はい…そして光秀殿に動いてもらいます。光秀殿が上様を討った時は殿は毛利と和睦をし とって返しまして光秀殿を討ちましょう』

秀吉『止む終えまい。明智殿には申し訳ないが犠牲となってもらおう…』

半兵衛『はい。光秀殿を討てば上様の仇討ちです。さすれば織田家で重き発言権を得られましょう』

秀吉『だいたいわかったわ、半兵衛が描くわしの天下の道筋が』

秀吉は上を見上げながら呟く
そして、その目に力強さのような
眼力が備わってた