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「あ…あの…?」
「へぁ?あぁ、聞いてますよ。」
「それならいいのですが…何かぼぅっとされていたようなので…。」
現在、例の田崎夫人から情報収集中でっある。
年よりもずっと若く見え、小綺麗な洒落た服を着ていらっしゃる。
なかなかの美人。
まさに絵に描いたような美男美女夫婦。
完璧すぎておもしろくなぁーい。
「それで話は戻りますが、最初に浮気の疑いを感じたのは…?」
「はい…。一ヶ月ほど前のことでした…。主人が帰宅していつものようにお風呂に向かったのです。それで主人からスーツを受け取りハンガーに掛けようとした時、本当に偶然スーツから携帯が落ちて…開いてしまったんです…
しかも丁度着信があって…。
いつもは主人の携帯を盗み見るようなことはしないのです…けど…その日は偶々見てしまって…。」
「それで…?」
「その着信名が明らかに女性の名前だったんです…!」
「・・・・・・で?」
「それだけじゃないんです!風呂上りの主人の首筋にキスマークらしきものが…!」
「あの~…奥さん?冷静に考えてください?そりゃぁ会社社長なんだから社員の女性からの仕事の電話も入るだろうし、首筋にキスマークなんて…よく見れば虫刺されってこともあるんですから…。」
「決定打があるんです…!!」
できることならこのまま…金いらないからなかったことにしたかった。
「ラブホテルから女性と一緒に出てくるところを見てしまったのです…。」
あ~…ここまでベタかよ・・・。
ご愁傷様、俺。
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