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――数年後某都心――
中年のいかにもサラリーマンっと言ったような男性が銀のスーツケースを大事そうに抱え歩いていた。
が、
案の定、現在は俗に言う〝不良”に絡まれている。
高い高いビルの間に押し込まれ、そちらに顔を向けないと何をしているかわからない状態。
男の頬にはすでに青痣。
しかしスーツケースは腕の中に抱え込み死守していた。
それに苛立ちを感じた不良はそれを奪おうと手を伸ばす。
と、その時不良たちの背後から人の気配が突然現れる。
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