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序章
パンッ
パンッ
パンッ
「すげぇ…全部ど真ん中…。」
それが生まれて初めて銃を握ったときの結果。
三発中三発がレッドゾーンのど真ん中。
その時一緒に居た友人は俺に尋ねた。
「将来お前何になるんだ?刑事?かっこいいなぁ~。」
勝手に話を進め一人で目をキラキラさせる友人を横目に俺はさっさとレボルバーを外し弾を取り出す。
鈍い金に光る役目を終えた弾は床に金属音を残し、ただのゴミとなる。
一つ一つゆっくり詰め替え安全ロックを外す。
「違う違う、そんなぬるいことしねぇよ。」
「じゃぁ…何なんだ…?」
今度は赤いボタンを押すとヒトの形をした的が現われた。
辺りに広がる銃声。
独特の焦げ臭い匂い…
五発中二発は頭…もっといえば脳天。
残り三発は……
心臓。
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