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「・・・・確に酷いことしちゃった子もいるけど、やったのは私じゃなくて麻美なのに・・・・私は悪くないのに」涼子の涙はとめどなく流れ続けた。
「学校の友達知らないの?」天馬は涼子の頭に手を乗せる。
「言えないよ、言ったらもっと嫌われる、小学校の時がそうだったからわかるの・・・・」
「・・・」
「寂しいよ・・・」涙を隠すように涼子は顔を膝に埋める。
「泣くな!?」
天馬が涼子に強く言う。
「・・・・・」涼子は驚き涙が止まる。
「泣くことが悪いことだとはいわない、でも泣いてれば誰かが助けてくれるわけじゃなんだよ、戦えよ、いやがらせする奴がいるならお前の言葉で気持ち伝えろよ、勇気もって戦わなけりゃ前には進めないんだよ」
「戦う・・・勇気・・・」
「確に簡単なことじゃないし、誰もが強いわけじゃない、でもそんな言い訳隠れ蓑にして戦うことから逃げてたらいつまでたってもそこから抜け出せない。俺は涼子の仲間だ、涼子が戦うなら力になる」天馬は優しく涼子に手をさしのべる、涼子は一瞬の沈黙のあと天馬の手をとり立ち上がった。
「・・・・こんな風に怒られたのはじめて」涼子は涙をふいて笑顔を見せる。
「強いね・・・それだけ強ければ大丈夫だよ」天馬の笑顔に涼子は産まれて初めて自分の胸がドキドキと熱く高鳴っていく音をきいた。
「サンキュー」胸の鼓動はいまだ収まらない。天馬もまた涼子にひかれていく自分に気付いていた。
「やっぱり天馬か、さっき怒鳴り声が聞こえたから誰かと思って来てみれば」優子が突然群れの中から現れる。
「私は行くね」涼子は優子を確認すると急いでその場を離れた。戦う覚悟はできていた、ただそれは新たな恐怖との戦いでもあった。
「何してるの?」優子は笑顔で天馬に訪ねる、顔は笑顔だが内面は般若になっていることを天馬はしっていた。
「あーいやーそれはですね・・・」しかし、優子はいつもと違った。もっとも天馬はそれに気付かず言い訳を探す。
「あら、また別の女性とデートなさってるの?」そこへ助け船の様に愛里が現れる。
「おっ、愛里」天馬は愛里に近付く。
「昨日の可愛らしいお嬢さんはどうしたのかしら?」
「いやいや、梨絵は別に・・・」
「大体検討はつきましてよ、わたくしと別れたあとあなたの無礼な態度に腹を立てた彼女はあなたに別れを告げた、大体その様なところかしら?」
「いや、そうじゃなくて・・・」
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