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こういう所は優也は気が利くと思う。
旺汰はくつろいだ様子でジュースを飲んでいる優也を見つめた。
平均より若干身長が低くて貧弱な旺汰とは違い、優也は長身で足も長い。
ほんの二、三年前までは旺汰と変わらない背丈だったし、顔も幼く可愛らしい印象だったはずだ。
なのにここ最近になってから急激に背が伸び始め、目鼻立ちもすっかり凛々しく男らしくなってしまった。
旺汰も毎日牛乳を飲んで背を伸ばそうと必死で努力しているのだが、一向に追いつける見込みがない。
(なんで優也はあんなにデカくなったのに俺は小さいままなんだ…?)
こうして努力しているというのに。
しかも優也は牛乳が大の苦手だ。
ただでさえ差がついているのにこんなの不公平過ぎるだろう。
どこか不満げな目で見つめていると、優也が顔を上げて不審げな目で旺汰を見返した。
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