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その瞳に何やら本気の色が混じっていて、旺汰は何をされるか分からずに優也を見返した。
「優也…?どうかしたのか?」
旺汰の顔から笑顔が消える。
そのまま見つめていると、優也が真剣な顔のまま旺汰の頬に手を添えた。
乾いた感触が肌に伝わる。
「……やっぱり――」
「え…?」
優也がおもむろに口を開く。
「前から思ってたけど、お前って可愛いよな」
「――…………」
一瞬、旺汰の頭の中が真っ白になる。
(かわ、いいって……誰が……?)
心の中で問いかけても、今周りにいるのは自分を熱く見つめている優也だけ。
そのまま思考回路が停止してしまい動けないでいると、優也の顔がゆっくりと近付いて来た。
優也の顔をこんなに近くで見たのは初めてかもしれない。
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